ホンダの人気車種フィットの魅力は、現代の車に求められるすべての部分を兼ね備えた、欠点のない優秀さということになるでしょうか。高いコストパフォーマンス、優れた走行性能と低燃費の両立は当たり前、特徴的なセンタータンクレイアウト（燃料タンクをフロントシート下部に配置）により、全長3,900×全幅1,695×全高1,525㎜のサイズの中にコンパクトカーとは思えないほどの広大なスペースを作り出しています。“トールボーイ”シティの時代から、スペース効率に優れたコンパクトカー作りに関してはやはりホンダは上手いと言えるでしょう。

車として売れない要素はないということで、2001～2002年日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞、2002年には、年間販売台数で33年間トップを守り続けたカローラを上回り首位の座を獲得したことも大きな話題となりました。現行の2代目（2007年～）では、1.3Lエンジンも1.5Lエンジンもi-VTECとなり、更に走行性能と低燃費の両立性が向上しています。

2代目のトピックのひとつは、やはりハイブリッド車の設定でしょう（2010年）。燃費は、カタログ燃費で30㎞/L（10・15モード燃費）を実現させている他、SPORT・NORMAL・ECONのモードが選べる3モードドライブシステムの採用も遊び心や走りを求めるユーザーには嬉しいシステムと言えるでしょう。